近代化の進展とともに、地球的規模で、行政にも企業にも対処が難しい問題があらわになっています。これから、人間のwell beingを向上させる自然・社会環境の保護や効果的な制度設計が喫緊の課題となるのは明らかです。しかし、このような社会の問題解決には、「個益」(=個人や特定の組織の利益)と「公益」が相反するものととらえる従来型のアプローチでは隘路にはまってしまいます。
そこで、社会イノベータコース(SIコース)では、社会イノベータを「事業センスと公益センスを兼ね備え、持続性のある、かつ、生産性の高い社会を実現する人」と定義し、多様な主体との協働を実現し、効果的なインセンティブ設計のできる高度なマネジメント能力をもった人材を育成することを目指しています。
社会イノベータは、アントレプレナーシップを発揮して社会の問題解決を担う主体であり、個人、非営利組織、自治体、企業など所属は様々です。このような人材が雲霞の如く群がり出ることで社会は変わると信じています。
※「社会イノベータ育成コースの創設」は、文部科学省が実施する2008年度「大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)」(2009年度より「組織的な大学院教育推進プログラム(大学院GP)」に名称変更)に採択されました。
※ SIコースでは、全国各地の地域と連携して、「地域おこし研究員」のプログラムを行っています。
>> 慶應義塾大学SFC「地域おこし研究員」Webサイト
1 | ビジネス・環境・社会起業を融合する知識・技能の学習とプロジェクト実践の体系的なカリキュラム |
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2 | 研究プロジェクト実践によるアントレプレナーシップの醸成 |
3 | 「修士(政策・メディア)」の学位に加えて、サティフィケート「社会イノベータ(Social Innovator)」を授与 |
4 |
コース指定の必修・選択必修科目(9科目)は1年間で履修が可能
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5 |
「都心サテライト教室」と全国の「SFCサテライト拠点(地域おこし研究員の活動拠点)」を中心とした学習も可能
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6 |
総合政策学部・環境情報学部に設置されたビジネス・環境・社会起業などに関する科目を履修可能
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7 | 休校期間中の海外や国内でのフィールド研究を推奨・支援 |
SIコース科目区分 | 科目名 | 履修区分 | 最低単位数 |
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共通科目 |
個益公益のデザイン1、個益公益のデザイン2、 社会起業とイノベーション、ソーシャルファイナンス、 社会イノベーションとデザイン |
必修 | 14単位 |
ソーシャルビジネスの商品開発とプロモーション、 ソーシャルマーケティング、 パブリックマネジメント、社会起業論 |
選択 | ||
スキル科目 | フィールドワークA/B/C/D、概念構築(リサーチデザイン) | 選択 | |
知識科目 |
経営戦略特論、ベンチャー経営論、ソーシャルビジネスと評価、 低炭素社会設計論、先端研究(ケースメソッド) |
選択 | − |
専門科目 |
地域情報化論、ファミリービジネス論、 ポリシーマネジメント(政策形成とソーシャルイノベーション)、 環境ビジネスデザイン論、環境フィールドワーク、行政組織の経営 |
選択 | − |
プロジェクト科目 |
アカデミックプロジェクト: ネットワークコミュニティ1(1)、ネットワークコミュニティ2(1)、 プラットフォームとイノベーション(1) |
毎学期 選択必修 |
各1単位 |
研究指導科目 | 修士研究会 | 毎学期 必修 |
各2単位 |
修士プロジェクト |
修士論文1(1)・修士論文2(1) もしくは 修士活動報告1(1)・修士活動報告2(1) |
必修 | 2単位 |
米国NPO法人VIA
(スタンフォード大学における夏季・春季プログラム)
http://viaprograms.org/
アショカ・ジャパン
http://japan.ashoka.org/